そうかびと

教職員#2_サッカーは「目的」ではなく「手段」——人生の土台を築く3年間の人間教育。

[創価高校体育科教諭・サッカー部監督] 金子翔一 さん

人生100年時代の「3%」をどう生きるか。答え合わせは社会に出てから。

私たちの活動の最大の目的は、「サッカーを通じた人間教育」にあります。サッカーが上手いことは素晴らしいことですが、それ以上に「一人の人間としてどう輝くか」を重視しています。
人生100年時代と言われる現代において、高校3年間の部活動は全体のわずか「3%」に過ぎません。しかし、この期間にどれだけ深く根を張り、強固な土台を作れるかが、残りの「97%」の人生を大きく左右します。卒業後の社会で活躍することこそが、この3年間の「答え合わせ」になると私たちは考えています。

「文武競争」が生み出す相関関係

私たちは「文武両道」ならぬ「文武競争」を掲げています。勉強とサッカーを切り離すのではなく、勉強で自分を追い込み、強めた経験がサッカーに生き、サッカーでの努力が勉強に生きるという相関関係を大切にしています。その中心にある「自分自身(人間)」を磨き上げることが本質です。
実際に、プロを目指す生徒もいれば、医学部や国立大学を目指す生徒もいます。進路やレベルは多様ですが、「サッカーを通じて人間として成長したい」という一点で全員が繋がっています。

一人を大切にする「対話」の指導

指導において最も大切にしているのは、「一人を大切にする」ことです。全体指導は2〜3割に留め、残りの7〜8割は個人との対話や懇談に充てています。生徒一人ひとりの夢や家庭環境、成長の背景までを理解しようと努めることで、その心に届く言葉を探し続けています。
また、かつてこのグラウンドで土台を築いた卒業生たちが、プロ選手としての経験を積んだ後や社会に出てから、指導スタッフとして戻ってきてくれています。この「良き伝統の循環」と、世界一のサポーターである保護者の皆様の支えがあるからこそ、私たちは前進し続けることができます。
私たちの挑戦は、これからも続きます。サッカーという「手段」を使い切り、一人ひとりが人生の勝利者として社会へ羽ばたいていく、その原点をこの場所で築いていきます。